Nothing、シリーズCで$200Mを獲得 — AI搭載スマホと次世代プラットフォームの狙い

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Nothing Technologies Ltd.(代表:Carl Pei)は、2025年9月、シリーズCラウンドで2億ドル(約300億円) の資金調達を正式に完了した。主要な投資家は Tiger Global で、既存出資者である GV(旧 Google Ventures)、Highland Europe、EQT、Latitude、I2BF、Tapestry らも参加しており、さらに Qualcomm Ventures やインドの実業家 Nikhil Kamath などが新たに戦略的パートナーとして加わった。Tech.eu+3TechCrunch+3Bloomberg.com+3

この調達により、Nothing の評価額は 13億ドル に達し、今後の成長戦略に大きな弾みがつくことが期待されている。Reuters+1


なぜこの調達が重要か

  • Nothing はこれまでデザインとブランド性、独特の透明デザインや「Glyph Interface」などで差別化を図ってきた。TechCrunch+2ウィキペディア+2
  • ただ、今後の勝負は「ハード × ソフト × AI機能」である。調達資金はまさにこの「AIネイティブデバイス」へのシフトを加速させるために使われると会社側が明言している。Bloomberg.com+3TechCrunch+3Nothing Community+3
  • また、Nothing は2025年の初めに累計売上が 10億ドル超え を達成し、2024年の成長率は 150% を記録。Tech.eu+1

どのような製品・戦略が見えてきているのか

  • 「AIネイティブデバイス」の開発。すでに Nothing はスマホ、オーディオ製品、スマートウォッチといった分野で機器を展開しており、新資金をもとにこれらのデバイスにAI機能を深く統合する方向へ動いている。Bloomberg.com+2Mobile World Live+2
  • OSやユーザー体験(UX)の改善。たとえばスマホのデバイス内検索(Essential Search)など、ユーザーのデバイスの中の情報をよりスマートに扱える機能の強化が噂されている。TechCrunch+2Nothing Community+2
  • 世界展開の拡大。特にインドを含めアジア市場でのシェア拡大が顕著で、販売体制・サプライチェーンの強化も進んでいる。Mobile World Live+2TechCrunch+2

課題とこれからのポイント

  • 競争激しい市場における差別化:Apple や Samsung といった巨大ブランドとの競争は容赦ない。価格・機能・デザインのすべてで引けを取らない必要がある。TechCrunch
  • AI機能の実用性:AIを入れるのは良いが、「実際に便利かどうか」「ユーザーの日常に役立つかどうか」が鍵。過度なプロモーションと実際のUXの乖離が問題となる可能性あり。
  • サポート&アップデート体制:新機能・OS改変を行うとバグやユーザーからの問い合わせが増える。Nothing はまだ比較的新しいブランドなので、この対応が重要になる。

まとめ

Nothing の $200M 調達は、スマホメーカーとして次のステージに挑戦するための大きなマイルストーンだ。「見た目が良いスマホ」から「AIを活かした統合プラットフォーム」へシフトする動きは、ユーザーにとっても業界にとっても注目すべき変化と言える。

TechNaviとしては、この動きを注視しつつ、次に期待されるデバイスや Nothing がどのように「AI×ハードウェア」を形にするかを追っていきたい。

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